12月21日開幕のラグビー「リーグワン」で1部に昇格した浦安D-Rocksのグレイグ・レイドロー新ヘッドコーチ(HC、38)が28日、千葉・浦安市内の映画館で就任会見に臨んだ。元スコットランド代表の英雄は23年に浦安で現役引退し、昨季はコー…

12月21日開幕のラグビー「リーグワン」で1部に昇格した浦安D-Rocksのグレイグ・レイドロー新ヘッドコーチ(HC、38)が28日、千葉・浦安市内の映画館で就任会見に臨んだ。元スコットランド代表の英雄は23年に浦安で現役引退し、昨季はコーチとして指導者1季目を過ごした。

ヨハン・アッカーマン前HCが退任してチームアドバイザーとなり、指導者2季目でHCに就任。内山浩文ゼネラルディレクター(43)は「強化(人材、コーチング、環境)」「普及」「キャリア支援」を3原則として掲げ、レイドローHCはスコットランド代表や同国クラブからも、指導者として関心を寄せられていたことを明かした。

HCに向けては「ヨハンが築いてくれた浦安のフィロソフィー(哲学)をアップデートしてほしい。コーチングでは選手と伴走し、育成してほしい。HCを介して、ポジティブな情報を世界中に発信していく。彼は(来日後の)4年間(日本への移籍、現役引退、コーチ就任など)キャリアのトランジションだった。キャリアに関する支援もしてほしい」と期待を込めた。

レイドロー新HCの、主なコメントは以下の通り。

◆目標はトップ6

「簡単にいうと賢く戦うチーム(を作りたい)。自分自身も現役時代、一番体が強く、足が速い選手ではなかった。選手として意識してきた部分でもある。(チームを運営する事業会社の株主)NTTのルーツでもある。賢い会社というルーツもつなげたい。そうはいってもスマートだけでは通用しない。FWのタフさが昨季、少し垣間見えた。入れ替え戦でFWがステップアップしてくれた。引き続き強化して『タフに、スマートに』を意識したい」

◆主将はSH飯沼蓮

「キャプテンシーは一番大事なところ。人選で大事にしたのは継続性。蓮のキャプテンシーでいい成功(1部昇格)があり、良かった部分は続ける。重大な決断だが、これからの主将としての成長の旅路も、こちらからもサポートしたい。彼はリーダーに値する」

◆環境作り

「楽しむこと、努力すること、その2つが大事。楽しむと言っても、いつも楽しむことばかりしていたらいけない。時と場合。仕事に来たい、練習をしたいと思える環境作り。試合よりも練習がはるかに長い。練習が楽しければ、上達が早くなる。プレシーズンの1日目から、そういったことを意識して組み立てている。来週から合宿で宮崎に行く。そこでも楽しみながら努力をしたい」

◆指導者としての夢

「今のところはない。今を大事にしたい。D-Rocksのベストを引き出すために、自分が何に集中するか。先のことを考えすぎてしまうと、今がおろそかになる。自分が何をするべきかを考え、チームが勝つために必要なことを常に考える。スコットランドに対する愛国心、情熱は強く持っていて、長くコーチをやっていく道のりの中で(同国代表HCになる可能性が)絶対にないということはないが、現在の自分の状況としてはコーチとして学び、成長することを大事にする。その後はなるようになると思う」

【松本航】