ジャパネット杯「春の高校バレー」第76回全日本バレーボール高等学校選手権大会第3日(6日、東京体育館)男女の3回戦16試…
ジャパネット杯「春の高校バレー」第76回全日本バレーボール高等学校選手権大会第3日(6日、東京体育館)男女の3回戦16試合、準々決勝8試合が行われた。男子は高校総体との全国2冠を狙う駿台学園(東京)が3回戦で高川学園(山口)を2-1で下し、国体のリベンジに成功。準々決勝は橘(神奈川)にストレート勝ちで、春高2連覇まであと2勝とした。
3回戦で実現した高校総体王者の駿台学園と、国体王者高川学園の対決。第1セットを落とした駿台学園は、ローテーションを変える大胆な戦術で流れを引き戻し、逆転で白星を飾った。
「1セット目を落として、セット間でどうしたらいいかギリギリまで考えた。一発、川野に託そうと。それが功を奏した」
梅川大介監督が勝因のひとつに挙げたのが、川野琢磨(2年)だ。高川学園に準々決勝で敗れた昨秋の国体では発熱のために、ほとんど出場機会のなかった2年生が、ライトからの攻撃で得点を量産した。
川野の父、謙治さんはバレーボールの東京ヴェルディ(現V3)でプレーし、母の真美子さんも大学まで競技を続けた。足立区立渕江中で全国優勝も経験している196センチの〝金の卵〟は、強烈なスパイクでチームに流れを引き込み、「勝ち進めてうれしい」とはにかんだ。
高川学園を今大会最大のライバルと目し、厳しい練習を積んできた。就任10年目の梅川監督は「僕が就任してから、1年間で同じ相手に2度負けたことはない」とチームを鼓舞したという。
準々決勝の橘(神奈川)戦は、出場機会の少ない選手を途中から起用。頂点も見据えた戦いを展開した。センターコートで行われる準決勝の相手は昇陽(大阪)。駿台学園は全国2冠、春高2連覇へとひた走る。(角かずみ)
■川野 琢磨(かわの・たくま) 2006(平成18)年7月25日生まれ、17歳。東京・足立区出身。オポジット。年長から競技を始め、足立区立渕江中3年時に全日本中学校選手権で優勝。JOC杯でも日本一に輝き、最優秀選手に選ばれた。家族は両親と姉2人。196センチ。最高到達点335センチ。