17位 LTタイロン・スミス(カウボーイズ)カウボーイズのルーキーQBダック・プレスコットが成功を収めた原因の一つはブラインドサイドをNFL屈指のLTタイロン・スミスが守っていたことだ。3試合負傷で欠場したものの902プレーに参加し、2回し…

17位 LTタイロン・スミス

(カウボーイズ)

カウボーイズのルーキーQBダック・プレスコットが成功を収めた原因の一つはブラインドサイドをNFL屈指のLTタイロン・スミスが守っていたことだ。3試合負傷で欠場したものの902プレーに参加し、2回しかQBサックを許さなかった。196センチ145キロの恵まれた体格に加えて相手選手のハンドテクニックを上回るテクニックで相手を翻弄することでQBを守ってきた。

ランブロックの評価はさらに高く、スミスはNFLで最高の攻撃ラインとも言われる。どのチームでも欲しがるような模範的なTだ。力強さと機動力を兼ね備えゾーンプレーでRBがカットバックするレーンを作り上げる。スミスのいる側を走れば大抵のRBが実力以上の成果を発揮することができる。また、いない側から走ったとしても、LBやDTをカットブロックで足止めする役割を担えるほどの運動能力も備えている。

カウボーイズのOLはここ数年最高の評価を得ているが、その中でもスミスは一つ別格の存在だ。アメリカズチーム最強のラインが2017年シーズンも攻撃の主軸となる若手二人を守っていくだろう。

 

18位 CBリチャード・シャーマン

(シーホークス)

NFLで最高のCBを聞かれた際にリチャード・シャーマンの名を挙げる人は少なくないだろう。最大の根拠となっているのは2011年にNFL入りしてからの期間、最多の30INTと92回のパス防御だ。この期間、同じチームのアール・トーマスや同じくリーグ屈指のCBであるアキブ・タリブでも18INTにとどまっていることからもシャーマンの圧倒的な実力がうかがえる。2015年以降は相手チームのベストレシーバーにマンカバーする役割を担うことが増えたが、フィールドの左側が本来得意とする位置。身体能力よりも頭脳を活かして任された守備範囲内を完全に遮断することを得意としていた。しかしレシーバーのカバーも十分以上にこなし、カバーされたレシーバーは14.9プレーに1度しかキャッチできず、毎週のようにエースレシーバーを機能させなかった。また、タックルが他のCBに比べてうまく、ミスタックルがほとんどないのも強みだ。

シャーマンは2016年シーズン終了後膝の負傷を抱えながらプレーしていたことが判明した。負傷を負っても尚トップクラスのプレーを続けられた精神力と忍耐力はNFLのトップ選手と呼ぶに相応しかった。一時はトレードの噂も流れたが、無事シーホークスと契約、2017年シーズンもシーホークスの最強ディフェンスは健在だ。

 

19位 QBベン・ロスリスバーガー

(スティーラーズ)

ベン・ロスリスバーガーはピッツバーグ・スティーラーズのQBとして2回スーパーボウルを制覇しているNFLを代表するQBの一人だ。ルーキーイヤーの途中から先発をつとめ、毎年のように好成績を残している。2016年シーズンは主力のレシーバーの多くを負傷や引退で失い、厳しいシーズンが予想された。自身も負傷の影響で2試合を欠場してしまったが、出場した14試合ではパサーレーティング95.4と安定したパフォーマンスを見せ、チームをAFCチャンピオンシップにまで導いた。

ロスリスバーガーの特徴は196センチ109キロと他のQBよりも一回り大きい体を生かした泥臭いプレーだ。QBサックを受けかけても簡単には倒れず、プレッシャーを恐れずにフィールドを見渡して崩れかけたプレーをビッグプレーに変える力がある。このプレースタイルからヒットを受けることが多く細かな負傷が絶えないが、フィールドに立っている限りはプレーの質を落とすとはない。プレーオフのような大舞台でも勝負強く、ポストシーズンの勝ち星は現役QBのなかでトム・ブレイディに次いで2番目に多い。それだけに、2017年シーズンこそは3度目の優勝が期待される。

 

NFL the TOP 50 playersの1位〜10位はハドルマガジン8月号Vol.31に掲載しています。ご購読はこちら。