阪神が18年ぶり6度目のリーグ制覇を達成した。今季から2度目の指揮を執る岡田彰布監督(65)の目指す野球が浸透し、2位以下を大きく引き離してゴールテープを切った。岡田野球を6回にわたってひもといていく。第4回は中継ぎ投手編。

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 徹底したリスク管理で盤石のブルペンを作り上げた。岡田監督は14日の優勝インタビューで「みんなが力あるんで、誰を出しても勝ってるゲームでいってくれる」と語り、中継ぎ陣への称賛を惜しまなかった。

 前政権時は「JFK」という絶対的な方程式で勝ち星を重ねたが、成功体験に固執することなく、今季は連投を最小限に抑えながら、救援陣のコンディションに気を配った。連投は「3日連続」が最長で岩崎、加治屋が3回、島本2回、岩貞、K・ケラー、石井が1回のみ。敵地6連戦中の8月10日には、前日まで空き日を挟んで3連投だった岩崎を帰阪させて休養を与えた。

 中継ぎ陣の安定化を図る妙手が、7月下旬から始まった「ブルペン9人体制」だった。以降は毎試合のようにリリーフ1人をベンチ外にして、疲労や連投回数を分散させてきた。今季から1軍を担当した安藤投手コーチも「(9人体制は)うまくはまった。新しい使い方だった」と驚き、「選手の体の状態を気にされながら、なるべく体が良い状態で投げさせられるように配慮してくれた」と指揮官の気遣いに感謝した。

 後半戦は状態の良い投手から小刻みにつぎ込みながら、際どい勝利を手にしていった。今季リリーフによる勝利数は「20」(18日時点)で、昨季の12勝を大きく上回った。特筆すべきは1点差勝利で、今季は25勝11敗、勝率・694と驚異的な数字を残し(18日時点)、昨季の20勝25敗、勝率・444から劇的に改善させた。ブルペンの充実なくしては得られない結果だった。

 昨季躍進した浜地の不振、抑え候補だった湯浅の負傷は誤算だったが、代わって経験豊富な岩崎がリーグ最多タイ32セーブを挙げ、守護神の役割を全うした。「JFK」のように突出した投手はいなかったが、岡田監督は「真ん中ぐらい(の力)の人数がいてる」と右の加治屋、石井、左の島本、桐敷らを過去の実績にとらわれず積極起用。ブルペンの総合力は他球団から突出していた。