令和初の3冠王が、四十路(よそじ)超えの現役生活をイメージした。ヤクルト村上宗隆内野手(22)が25日、都内で行われた「Lark新CM発表会見」に出席。

WBCでは4番打者を担う覚悟を公言する日本の若き主砲は「残り20年ちょっとを必死に進化し続けることが大事」と、プロ野球選手として息の長い生涯ビジョンを語った。

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大卒なら社会人1年目の「村上世代」。将来像が描けず悩む若者も多い中、村上ははっきりと野球人生のカレンダーを設定していた。オンライン会議やスケジュールを管理する統括アプリの新CMキャラクターとして登壇。イベントの最後、野球選手として目指す最終進化形について尋ねられた。

出した答えは「進化し続けること」。いわゆる「目指す理想像」「最終形態」について聞かれたにもかかわらず、それでも進化を求めた。野球人生に限りがある現実はことあるごとに公言しており、「終わった時に良い野球人生だった、良いプレーヤーになれた、と思えるように」と語る。25歳シーズンを終えた25年オフには、球団からポスティングシステムによるメジャー移籍を容認されている。そのカレンダーは「残り20年ちょっと」先まであるといい、メジャー挑戦後も40代まで続いていると明かした。

来月2日に23歳になる。仮に20年後となれば43歳シーズンだ。史上3位の通算567本塁打を放ち、24日に74歳で亡くなっていたことが確認された門田博光さんは、43歳シーズンで歴代2位の18本塁打を記録した。村上も長寿スラッガーのバトンが透けて見えた。

村上のプロ野球人生にとって序盤であろう5年目に、史上最年少3冠王と日本選手最多となる1シーズン56本塁打を記録。それでも慢心せず「今季もキャリアハイを目指したい。まだまだできると信じている」と歩みは止めない。そして6年目の今季、村上カレンダーにしっかりと予定してあったWBCがある。

代表選出前から「WBCに出ることが目標だったので、出て活躍するぞという気持ちにはなっていた」。そこに栗山監督から直々に「日本を背負って戦ってくれ」と電話が入り、「より一層、世界一に向けて頑張っていこうと思った」と気合が入った。

アラウンド「村上世代」は学生を卒業し、新社会人に成り立て。そんな同世代へ「やっぱり人は結果が出ないと不安になる。でも大きな目標に向けて自分を見失わずにいれば、どんなきついことでも一生懸命に出来ると思う」。進化の先に、40代の3冠王も夢じゃない。【三須一紀】

◆43歳でプレーした選手 43歳シーズンにプレーした選手は過去33人おり、そのうち野手は18人。43歳の最多本塁打は96年落合(巨人)の21本で、それに次ぐのが91年門田(ダイエー)の18本。40代での通算本塁打が歴代最多133本の門田は40、42、44歳のシーズンで最多本塁打を打っている。