◆米女子プロゴルフツアー 今季メジャー最終戦 AIG全英女子オープン 第2日(5日、英国・ミュアフィールド・リンクス=6659ヤード、パー71)

 日米両ツアーを通じて初の首位で滑り出した渋野日向子(23)=サントリー=が1バーディー、3ボギーの73で回り通算4アンダー、ホールアウト時点で6位タイで予選突破を確実にした。海沿いのリンクス特有の強い風が吹く午後スタートで、初日よりショットが荒れたが、粘りを見せた。初メジャーで、10位から出た山下美夢有(みゆう、21)=加賀電子=は1イーグル、3バーディー、2ボギーの68で5アンダーに伸ばした。

 渋野が耐えた。旗ざおが大きく揺れるほどの強風が吹いた午後0時16分(日本時間午後8時16分)にスタート。首位で迎えた1番の第1打は緊張で硬い表情の通り、右に曲げ、2打目もグリーン左にこぼした。初日バーディーの1番をボギーで流れを作れなかった。6番は3パットのボギーで首をかしげたが、「しぶこ★」のうちわを手にした少女の応援を背に、9番パー5で魅せた。第1打をドライバーでフェアウェー中央に運ぶと、約4メートルを決めて初バーディー。首位を守って折り返した。

 後半は全英の洗礼を浴びた。難関の14番パー4。第1打をドライバーで左に引っかけると、大会32ホール目で初めてリンクスの特徴の一つ、深いポットバンカーにつかまった。2打目は脱出するだけで、3オン、2パットのボギーで後退。それでも風がさらに強まった15、16番はピンを無理に狙わず、グリーン真ん中を安全に攻めてパーを並べた。19年大会の優勝から、この3年で磨いてきたコースマネジメント力も発揮。17番も第2打をミスして右ラフに外したがパーで切り抜け、棄権を除き、ツアーで4戦ぶりに予選突破を確実にした。

 全英制覇の快挙からちょうど3年となった4日の第1Rは、メジャー14戦目で自己最少スコア65で単独首位。日米両ツアーで初の首位発進となり「自分が自分じゃないみたい」と目を丸くした。1番から3連続バーディーで流れを作り、強風が吹いた後半は、16番パー3で第1打を追い風に乗せて約1メートルにつけるバーディー。フェアウェーキープ率86%(全体2位)とショットが安定し「風を楽しんでいた。こんだけショットも良かったし、(風と友達に)なれたでしょう」と言い切った。

 超名門の「ミュアフィールド」で女子メジャーが初開催となった歴史的な大会。渋野には男女を通じて日本人初のメジャー2勝目に大きな期待が集まる。「他の大会とは違う」と特別な思いを抱く大舞台で“スマイル・シンデレラ”が快挙に挑む。

 渋野日向子「よく耐えたかなと思ってもいい内容。9番のバーディーからすごくショットの感じが良かった。(決勝R進出が確実で)4日間プレーできるのが久しぶりなので、すごくうれしい。チャンスがある位置でプレーできるので、悔いが残らないようにしたい」

 ◆渋野の19年大会優勝 英ミルトンキーンズのウォバーンGC(パー72)で行われ、初メジャーの日本女子の初日では最少スコアとなる66をマークし、6アンダーで1打差2位と好発進。第2ラウンド(R)は69の通算9アンダーで3打差2位。第3Rは67と伸ばし、14アンダーで2打差の単独首位に浮上。最終Rは68で、1打差の逃げ切りとなる通算18アンダーで、1977年全米女子プロを制した樋口久子以来、日本女子42年ぶり2人目のメジャー制覇を成し遂げた。

 ◆近年の主な日本女子の海外メジャー初日首位発進 2014年全英女子オープンで上原彩子が68で首位発進(最終順位は54位)。16年ANAインスピレーションで宮里藍が67で首位タイ(同18位)。19年全米女子オープンで比嘉真美子が65で回り、単独首位(同5位)。22年7月のエビアン選手権で古江彩佳が63をマークし、単独首位(同19位)となった。