法大の先発・菅野は安定感抜群の投球で東大打線を4安打完封=神宮球場★菅野が自身2度目の完封で通算10勝目 今季ここまで5勝4敗2分けでの勝ち点2で他力ながら優勝へ望みを残す法大と、今季9戦全敗で最終戦を迎えた東大の一戦。前日1点差負けの東大…

法大の先発・菅野は安定感抜群の投球で東大打線を4安打完封=神宮球場

★菅野が自身2度目の完封で通算10勝目

 今季ここまで5勝4敗2分けでの勝ち点2で他力ながら優勝へ望みを残す法大と、今季9戦全敗で最終戦を迎えた東大の一戦。前日1点差負けの東大は小林大雅(2年・横浜翠嵐)、対する法大は今季5試合に登板してリーグトップの防御率1.93を誇る菅野秀哉(3年・小高工)が先発マウンドに上った。
 序盤3イニングは両先発が好投し、4回はともに走者を出しながらも無得点。迎えた5回表、法大はこの回先頭の8番・船曳海(2年・天理)が死球で出塁すると、送りバントの後に1番・相馬優人(2年・健大高崎)がヒットと盗塁でチャンスを広げて1死2、3塁。ここで「昨日は足を引っ張ったので、今日は何としても打ちたかった」という主将の森龍馬(4年・日大三)がセンター前へ弾き返して2点を先制した。

5回表1死2、3塁から法大の主将・森が先制タイムリーを放つ=神宮球場

 法大の先発・菅野は立ち上がりから安定感のあるピッチングを披露。140キロ台中盤のストレートと変化球を低めに集めて凡打の山を築き、8回まで無失点投球。打線が9回表に再び森の2点タイムリーで4点のリードを奪うと、菅野は「気持ち的に楽になった」とそのまま最終回も締めて4安打2四球8奪三振での完封劇。今季3勝目をマークするとともに、今季の最優秀防御率のタイトルをほぼ確定させた。
 敗れた東大は、先発の小林が4回2死1、3塁のピンチを凌いで粘ったが、5回に捕まって2失点。その直後にエースの宮台康平(4年・湘南)がマウンドに上がり、8回まで無失点に抑える好投を続けたが、9回に力尽きた。打線も最後まで菅野を攻略できず、2014年秋以来のリーグ戦全敗で春を終えた。

5回途中から2番手として登板した東大・宮台=神宮球場

☆法政大vs東京大2回戦
法政大 000 020 002=4
東京大 000 000 000=0
【法】〇菅野-鎌倉
【東】●小林、宮台、柴田-森田

◎法政大・青木久典監督
「菅野には最後まで行ってもらいたかった。次のゲーム、次のリーグ戦に繋がるように、いろんな意味でこのリーグ戦を通して自覚が出てもらえればと思う。(4打点の森は)昨日はブレーキでしたけど、今日はさすがキャプテンという働きでした。特に最後の2点が大きかった。(今季の5カードを通じて)選手一人ひとりが働き場所が分かって、機能するようになってきたのは収穫です」
◎法政大・菅野秀哉投手(3年・小高工)
「昨日の時点で監督、コーチから完封しろと言われていた。暑くてしんどかったですけど、何とか粘れたので良かった。ピンチの時に低めにボールを集められたのが良かった。(最優秀防御率のタイトルは)初めてなので自信になります」
◎森龍馬内野手(4年・日大三)
「(2本のタイムリーは)何とか食らい付いた結果です。昨日は足を引っ張ったので、今日は何としても打ちたかった。なかなか点が取れない中で、何とか打点を挙げられて少しホッとしています。まだ優勝の可能性はありますけど、こういう状況にしたのも自分たちが最初に連敗したから。明治戦以降は1戦1戦を全力で戦うという中でいい結果を残せたので良かった」