日本バレーボール協会は13日、都内で理事会を開き、ビーチバレー国際大会の診断書が偽造された問題で、辞任の意向を示していた嶋岡健治会長(72)を全会一致で解職することを決めた。理事職の辞任も勧告。嶋岡氏は席上、辞表を提出する意向を示した。

 理事会後のオンラインでの記者会見に、嶋岡氏の姿はなかった。出席した松下敬副会長(66)は理事会での嶋岡氏の様子を「今回の不祥事に至ったことを大変反省しており、バレーファン、協会、すべての方に謝罪の気持ちを述べていた」と話した。

 前代未聞の不祥事だった。20年1月の男子ワールドツアーで参加予定ペアがキャンセルの意向を伝えたが協会が期限内に申請を怠り、国際連盟からのペナルティーを逃れるために偽の診断書を作成。第三者委員会の調査報告書などによると、嶋岡会長らは20年12月には偽造を認識していたが公表せず、記者会見でも虚偽の答弁を繰り返した。

 嶋岡氏は現役時代、その華麗なプレーと端正なマスクで「プリンス」と呼ばれ、女性ファンの人気も高かった。72年ミュンヘン五輪で金メダルを獲得。17年には日本協会会長に就任。日本バレーボールリーグ機構(Vリーグ)会長を兼務しており、低迷するバレーを浮上させるかじ取りを期待されたが、昨年の東京五輪では男女バレー、男女ビーチの4種目とも、メダルはなし。プロ化を目指したVリーグも成果を出せず、昨年4月、突然、会長を辞任。「無責任」「投げ出した」とVリーグ関係者から批判の声が上がっていた。理事会の人選にも介入し「イエスマンばかり集めている」と指摘する声もあった。

 今後は河本宏子副会長(64)が会長代行となり、4月1日までに新体制の構築を目指すが、地に落ちた協会の再建への道のりは険しい。(久浦 真一)