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今年のドラフトにおいて、RBの中で一番の注目を集めているのがルイジアナ州立大(LSU)のRBレオナルド・フォーネットだ。

高校時代にUSA todayの年間最優秀攻撃選手賞を受賞し、大学での活躍も期待された。ESPNのリクルートランキングでも全米1位の評価だったフォーネットには16校のメジャーカレッジが興味を示したが、地元のルイジアナ州に残ることを選択した。

LSUでは期待に違わぬ活躍だった。1年時の2014年は、ラン187回1034ヤード10TDを稼ぎ出した他、キックオフリターナーとしても625ヤードを記録。1試合あたりの総獲得ヤード137.4ヤードはこの年のSECのトップとなる成績だった。

11試合に先発した2015年はラン271回1953ヤード22TDを記録。試合平均ラッシング162.8ヤードは、この年のNCAAトップの成績で、AP、FWAA、WCFF(※注1)のオールアメリカン1軍に選出され、ハイズマン賞候補にもノミネートされた。

ハイズマン賞の有力候補として期待された昨2016年シーズンは、足首の怪我から思ったようにプレーができず7試合にしか出場することができなかった。それでも、7試合中5試合で100ヤード以上走り、特にミシシッピ大学との試合では287ヤード獲得し、3タッチダウンをあげた。

フォーネットの強みは182cm、108.9kg(LSU測定時は103.4kg)のRBとして十分なサイズと、肉食獣のような力強い走りだ。LBのような体格とレシーバーのようなスピードを持ちあわせている。CBとSのタックルは弾き飛ばし、DLとLB相手にはスピードで抜き去り前進することができる。大きいストライドだが、方向転換は速く鋭い。2年時からはランの姿勢が低くなりプレーの最後の最後までヤードを獲得する粘り強さも身につけた。加速力も大型RBの中ではトップクラス。一度タックルを外すと一気に相手陣地をかけあがってしまう。

スティフアームやスピンといったテクニックも得意としている。LSUでは求められる場面が少なかったが、パスキャッチ2シーズンで26回380ヤードと無難にこなしている。パワーと体格をいかしたゴールラインでのランも可能だ。

マイナスポイントとしては、コンタクトを厭わないプレースタイル故に、選手生命が短い可能性が高いことだろう。力勝負に出る必要のないシーンでも、あえてヒット勝負に行ってしまうところが多々見られた。現に昨2016シーズンは負傷でフルパフォーマンスできなかった。長所の一つである体格だが、一部のアナリストは重すぎるとも評しており、チームの方針次第では減量を求められる可能性もある。また。若干視野が狭くルート選択の判断が遅いこともある他、守備の選手をかわす細かい動きは不得意としている。

フォーネットのコンバインは本人曰く「水の飲み過ぎ」により体重が増えたせいか40ヤードが4秒51、垂直跳びは72センチとRBの記録としては振るわなかったが、彼のスター性と大学での実績の前ではそれすらもご愛嬌、といったところだろうか。

暴力的、とまで言われるフォーネットのランへの期待値は非常に高く、オールプロを目指せる逸材だと言われている。現役のNFLの選手に例えるとすれば、最早生ける伝説とも言われるエイドリアン・ピーターソン(元ミネソタ・バイキングス、現FA)を措いて他にいない。どちらも体が大きく、力強く素早いRBであり大学で輝かしい成績を収めている。2007年にRBのなかで最初に指名されたピーターソンの後を今年、フォーネットも追うだろう。フォーネットはチームそのものを背負い、自らを中心に攻撃を組み立て、勝利に導くことができる稀有な存在だ。負傷の可能性と判断脳力は捨て置けない問題点だが、それさえ克服してしまえば超一流RBとしての道が開けそうだ。

※注1 AP=Associated Press、FWAA=Football Writers Association of America、WCFF=Walter Camp Foundation