日本ラグビー協会は11日、オーストラリア戦(23日・昭和電ド)などに挑む日本代表メンバー37人を発表した。将来性を見込むナショナル・デベロップメント・スコッド(NDS)で宮崎合宿参加中のFW第3列を務める福井翔大(22)=埼玉パナソニックワイルドナイツ=が初選出。珍しい高卒のプロ4年目が初キャップ獲得のチャンスをつかんだ。W杯2大会出場のNO8アマナキ・レレイ・マフィ(31)=横浜キヤノンイーグルス=はメンバーから漏れた。

 22歳の福井が、晴れてジャパンの仲間入りを果たした。選手層が厚い激戦区のFW第3列で、“育成枠”のNDSからの抜てき。9月29日からの宮崎合宿で「やっとスタートラインに立った」と抱負を語っていた通り、日々のアピールが実った。

 東福岡高を卒業後、パナソニック(現・埼玉パナソニックワイルドナイツ)に入団する異例の道を歩んできた。強豪校の選手 は大学に進学するケースが大半だが、福井は高校3年時の17年に高校生で唯一U―20日本代表入るなど海外遠征を経験し、「少しでも早く海外選手と対等になりたい」と決断した。

 多数の日本代表や他国の代表選手も所属する強豪で、1年目から出場機会を得て、昨季は9試合に出場した。同級生の多くは大学4年で、「どっちが正解とかはないが、僕ら世代で一番早く(代表合宿に)呼んでもらえたのは選択のおかげ」と考えている。

 今代表の最年少らしく、自称「調子に乗る性格」で今回の合宿招集時も同僚の坂手や松田から励ましはなく、「日本代表は甘くないぞ」と釘を刺された。合流初日は緊張しっ放しで「目標としていた人、リーチさんや姫野さんが目の前にいる。内臓が痛い」と繊細な面をのぞかせた。オンライン取材時には遅刻し、質問に答えるたびに謝罪を繰り返した。しかし一歩グラウンドに入れば、どんな有名選手でも「あまり顔を見ないし何も思わない」で立ち向かう豪胆さも持ち合わせる。

 チームにとっても19年W杯8強以上を目指す上で若手の台頭は欠かせない。日本では若手でも世界的には中心を担える年齢。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(51)に認められた新鋭は「自分がどこまで通用するか試したい」という心意気で、ティア1に挑む。(大和田 佳世)

 ◆FWの年少代表 最年少キャップはフランカー鍋加弘之の19歳3か月22日(1936年2月9日、対ニュージーランド大学)。近年はアジア選手権を除くと、プロップ渡辺隆之(コベルコ神戸スティーラーズ)が東海大3年時、15年8月22日のウルグアイ戦でデビューし、15年W杯バックアップメンバー入り。第3列ではリーチ・マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)が、東海大2年時の08年11月16日の米国戦で初キャップを得ている。

 ◆福井 翔大(ふくい・しょうた) 1999年9月28日、福岡市生まれ。22歳。コカ・コーラのセンターで活躍した父・由樹さんの影響で5歳から「かしいヤングラガーズ」でラグビーを始める。東福岡高2年時に高校3冠。高校日本代表、U18、U20、ジュニアジャパンの世代別日本代表を経験。186センチ、101キロ。家族は両親と姉、妹。