「五輪は感謝を伝える舞台」。
憧れの夢舞台に立つまではたくさんの支えがあった。一番の応援団である家族、最高のパフォーマンスを引き出してくれた恩師、切磋琢磨した仲間...。
1人では絶対に立てない舞台だからこそ、本番では「とびきりの笑顔を見せながらこれまでの全てを出し切ることが恩返し」とし、「演技を通して感謝を伝えられた」と語気を強める。また、新体操という競技を世間一般的に1番見てもらえる大会でもあるので、広く知ってもらえる一世一代の“晴れ舞台”でもあった。

畠山さんは、中学3年生の15歳でナショナル選抜団体チーム入り。ロンドン、リオと2大会連続で五輪を経験した。ロンドン、リオともにメダル獲得を掲げて臨むも、それぞれ7位と、8位入賞に終わった。特にリオはメダルをとれる力があったにも関わらず、「ミスがあり、五輪の舞台で出し切れなかった、悔しい大会でした」と振り返る。それでも、美しく可憐に舞う姿は多くを魅了し、「フェアリージャパン」の愛称を世界中に周知させた。

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リオ五輪を最後に現役を退いた後は、モデル活動や、キャスター、タレント業などマルチに活躍する。結婚後は仕事をセーブしており、「色々やらせていただける機会を貰ってやるからには楽しく色々挑戦させてもらっている」と話すが、新体操への思いは変わらない。
競技の魅力を伝えるために日々奮闘しているようで、新体操を習ったことのない子どもたちを対象にした教室を開講することもある。「私自身がリボンに惹かれて競技を始めたので、同じようにリボンを体験してもらって、まずは楽しさを身近に感じてもらえれば」と畠山。「小学生の時に先生たちに教えてもらった新体操の魅力を、子どもたちにも同じように教えられるような存在になれたらいいな」と笑みをこぼす。

一方で、子どもたちには「私が新体操にのめり込んだように、夢中になれて大好きになる特別な“なにか”を見つけてほしい」と呼び掛ける。特別なことであれば他と比べられないほど夢中になれるので、「純粋に楽しみながら頑張れる」。
畠山さんも、新体操を大好きになったからこそ、練習時間でなくても自然と身体が動いてしまい、知らず知らずのうちに基礎練習をしていたそう。その経験が今に繋がっており、「少し難しいかもと思っていても、最初からできないと決めつけたりせず、それがチャンスにつながるかもしれないので挑戦してみることも大事」と説いた。

いよいよ、東京五輪まで10日。畠山さんらが一時代を築き上げたのもあり、新体操への注目度も高い。もちろん、メダル獲得の期待も寄せられているが、「感動だけではなくて踊り手の気持ちも見ている人に感じてもらいたい」と話す。選手達は、音楽のイメージや歌詞の意味などを感じながら、その音楽にあった感情、嬉しさ、悲しさ、楽しさなど様々な感情を演技で表現しながら伝えているという。「演技中には、サーカスのような複雑な技がたくさん入っているので、ドキドキハラハラもする、本当に見ている人は飽きないと思う」と魅力を力説し、「日本は正確な演技でボールの片手キャッチがとにかく上手く、選手たちも世界一綺麗だと自信を持っている」。
注目は、団体の鈴木歩佳選手で「器用で身体能力も高い。チームになくてはならない存在で柔軟性も大きな強み」と太鼓判を押す。

新体操団体総合決勝は8月7日、東京都江東区の有明体操競技場で行われる。
「フェアリージャパン」のメンバー5人がフロアで再び世界を魅了する瞬間、畠山さんが叶えられなかった夢を実現してくれるに違いない。

〜畠山さんのこだわりは笑顔〜

現役時代や、引退後も様々な経験をさせていただくからには、何事も笑顔で取り組ことを心がけています。現役時代では、ロシアの先生に「親が死んでもマットの中では演じなさい。あなた達は女優なのよ」と指導を受けていました。苦しい時こそ笑顔でいる事で心も明るく変化していく事も感じてきました。辛くても、笑顔でいれば、気持ちも楽しく明るくなる。この先も私らしく、“笑顔”であり続けます。

〜拝啓ファンの皆さまへ〜

いつも応援いただきありがとうございます。選手の頃だけではなく引退してからも応援して下さる皆さまのおかげで自分らしさを忘れず、色々なことに挑戦できています。今後もみなさんが応援したいと思ってもらえるような姿を見せられるように頑張りますので、これからもよろしくお願いします。